【傍聴レポート】建設経済常任委員会(R3.12.13)

  今年も残すところあと1日ですが、先日閉会した松戸市議会12月定例会の期間中に開かれた「建設経済常任委員会」を傍聴したマツコメンバーの傍聴レポートです。

 ネット中継のない委員会は、現地に傍聴に行くか早くて3ケ月後に公開される議事録でした内容を知ることが出来ません。今回の傍聴レポートは大作なので、是非多くの市民の方に見て頂きたいです!

【傍聴レポート】

 建設経済常任委員会メンバーは以下 

 渋谷剛士(委員長) 、鴈野聡(副委員長) 、ミール 計恵、関根 ジロー、原裕二、高橋伸之、鈴木大介、山中啓之、山口栄作、杉山由祥 、城所正美  ※敬称略

 リストを見て気付いたんですが、鈴木(大)議員いたかな? いたかもしれないけど、発言が1回もなかったので、分からないです。 他の議員さんはみんないたのは確認しました。

 議案は以下 

  (1)議案第30号 令和3年度松戸市松戸競輪特別会計補正予算 (第1回) https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/soumu-saiyou/sigikai/12gatsu.files/30.pdf 

 (2)議案第38号 市道路線の廃止及び認定について https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/soumu-saiyou/sigikai/12gatsu.files/38.pdf 

 (3)議案第50号 和解について 

https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/soumu-saiyou/sigikai/12gatsu.files/r350.pdf 

 (4)議案第31号 松戸市手数料条例の一部を改正する条例の制定について https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/soumu-saiyou/sigikai/12gatsu.files/31.pdf 

 (5)議案第35号 松戸市における宅地開発事業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 

https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/soumu-saiyou/sigikai/12gatsu.files/35.pdf 

 以下、レポです。

(1)松戸競輪の補正予算 

 反対はミール議員のみ。

ミール議員 「黒字とのことだが、ギャンブルに関しては売上が伸びることを素直に喜べない。 

市としてはギャンブル依存症の現状把握もしていない模様。

そもそも、ギャンブルで市財政を支えるシステムそのものに反対している。撤退を。」 

 共産党としてブレない、毅然とした反対っぷりはかっこいいなあと思いました。

個人的には、競輪ってそういえばあるらしいね、まあいいんじゃないのぐらいに思ってましたが、ミール議員の意見に「なるほど」と思うところもありました。

全員賛成じゃない世の中でよかったなという感想です。 

(2)市道の話 

 委員さんの方では地図が配られて、市内の場所を確認していたが、 傍聴資料にはなかったのでよく分からない… とりあえず、結果、11路線増えたとのこと。 

 特に質疑などもなく、全員賛成。 

 今日の朝、八ヶ崎の市道で小学生がひかれて意識不明というニュースがあった。 https://wl29.net/2021/12/13/matsudonews20211212/ 

八ヶ崎は坂も多かったり、道も狭い印象がある。高齢者の事故という面でも、子供の自転車マナーも、いろいろあると思う。

市道の整備や子供への自転車教室とか、市で何かできないんだろうか。 

(3)和解について 

 たぶん今日の目玉議案。 

こちらの議案の傍聴のために、当事者(原告?)っぽい方々が何人か見えていました。

私も新松戸民なのですが、「けやき通りが貫通するしないでもめている」というのは聞いたことありました。 まさか裁判にまでなっていたとは。

裁判中のこの件を、和解にもっていこうとしているとのこと。

当事者ではない近所の住民としては、貫通した方が便利じゃん?ぐらいに思っていたのですが。

裁判は3年前からとのことですが、一緒に傍聴した親切なおじいさんいわく 「新松戸7丁目に住んでいる人たちは、『ここは貫通することのない通りだから、ずっと閑静な住宅地のまま』という約束があって買ったのに、松戸市から貫通の計画が出たから、、おかしいじゃないか、と賢い人たちが30年前から、ずっと言ってるんだよ」 

みたいな、何かの伝説を聞くような流れでお話を聞きましたw ということで、30年ぐらい前からもめてたみたいです。

7丁目にある西パークハウスの築年数を調べたら、1981年築とのこと。

40年前ぐらいなので、買って10年ぐらいしたら、貫通の話が出てきた感じでしょうか。 

  ※この件はけやき通りの地図など、「松戸ロード」というサイトでもまとめられていました↓ https://wl29.net/2020/09/18/sinmatsudo7kakyou09/ 

下のリンクに和解の条件17項目あります 

https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/soumu-saiyou/sigikai/12gatsu.files/r350.pdf

  山中議員 「本来ならば市長が顔を出すべき」 

「なぜ、そもそも裁判が起きたのかと考えますか」 

→「事業に関しての考え方に違いによるもの」

  山中議員 「考え方の相違があったとのこと。教訓は何ですか」

「和解したことで問題が解決するわけではない」 

「協議会の人数は。住民は何人想定しているのか」

「和解後に協議会について決めるということですが、市としてのスタンスは」

「協議会は市側が大いに譲歩して設置すること」

「『施策に十分な効果がない認められるときは、市は、さらに有効な規制手段について、千葉県公安委員会 に、市・公安委員会(警察)・地域住民で協議する場を持つよう働きかけることとする』とあるが、誰が発起するのか。三者がそろわないと協議ができないのか」 

 など、いつもの粘着な質問(褒めてます)が繰り出されたところで、

  山口議員 「和解が済んでいない今の状態でこれ以上深堀りしたところで、 答弁ができないのではないか。(山中議員の質疑は)必要なやりとりなのか」との指摘あり。 

  ミール議員 「必要だと思う」

「さらっと見ただけで賛成とはできない」

「異様な深堀りとは思わない」 との擁護からの、 

  渋谷委員長 「答えられないことは答えられないで大丈夫」 との渋谷委員長のまとめで答弁へ。 

 (執行部)→「交通量調査を実施しながら、協議会でいろいろ聞きながら進めていきたい」 

  山中議員 「一方通行化に関して、地域住民の総意とあるが、総意のはかり方は」 

   →「一方通行化は沿線の住民の意見が重要。沿線全ての方」

  山中議員 「対象世帯は?」 

   →「周辺地域の、道を通る人も」 

  「何世帯?」 

 →「まだ分かりません」 

  「沿線の世帯の数え方は」 

 →「家の数。架橋した後の状況を確認した後に数える」 

 「総意というのは、1人でも反対したら一方通行にならないということ?」 

   渋谷委員長「山中議員、簡潔にお願いします」

   山中議員「一方通行化は1人でも反対したら一方通行にならないということなのか」 

「けやき通りは清掃車が落ち葉の清掃等をしているが、歩道が広くなった場合は歩道の掃除は住民がするのか」 

「原価高等や消費税増税など社会で変化した要素があるが、補償額はそれに合わせてちゃんと変わるのか」 

    →「交通量を確認した後に諮る」 

 →「落ち葉清掃は定期的にやる」 

 →「補償額は状況変化に合わせる。そのため若干上がるかもしれない」 

   山中議員 「協議会が形骸化してしまうことを懸念している。 和解しなければよかったと思われないように進めてほしい」 

   ミール議員 「和解項目は、どこから出ているものなのか」 

   →「(1)〜(12)は相手(住民)から。(13)〜(14)は市から。(15)〜(17)は裁判所で付け加えたもの」 

  ミール議員 「協議会は議事録を取って、民主的に進められるよう要望します」

  杉山議員 「和解の項目を見るに、相手側の意見をじゅうぶんにくんだ条件であるという認識で合っているか」 

(副市長)→「お互いに意見をじゅうぶんに出した」

「この事業は40年以上は賛否があったが、その積み重ね」

「丁寧に進めていく」 

 <ここから討論> 

  ミール議員 「賛成。住民は情報開示や、市長の説明責任を果たしてほしいという思い。 市長は必要なときには出てきていただきたい。 協議会は議事録を取り、傍聴も可能にするように」 

  原議員 「賛成。市も反省すべき点があったのではないか。 新松戸東側の開発に関しても、住民の声を聞く姿勢を」 

  城所議員 「賛成。和解に向けて、話し合いをしながら、丁寧に進めていってほしい。 どうか、住民の声に耳を傾けてください」

  山中議員 「賛成。認識の相違ということだが、市の説明責任を そもそものガバナンスのあり方も見直すべきでは」 

  杉山議員 「協議会では地域全体の利害関係がぶつかる所になる。 全体の声を聞いてほしい」 

 反対はなし。

(4)松戸市の手数料の改定 

  国の法改定により、長期優良住宅の申請が合理化されるそうで、それに伴った変更。資料は写真参照。 

 戸建ての物件探ししたことがある人は「長期優良住宅」というワードは聞いたことのある言葉なのではなかろうか。10年前に物件探しで不動産屋に聞いた話だと、最近の建売の戸建てはだいたいが長期優良住宅ですよって聞いたような。今でもそうなんだろうか。 

「長期優良住宅って、単純に申請するかしないかっていうところもありますよ〜」「建材とかは結局同じもの使ってますけどね〜」とか言ってたけど。その感じからすると、私が物件探しをしていた10年前が導入しはじめた時期だったのかもしれないと思って調べたら、やはり平成20年ぐらいから始めたものみたいです。 ちなみに国土交通省のページ↓ https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000981.html 

〈以下抜粋〉 「現在、我が国の住宅市場は量的には充足している一方で、耐震性、省エネルギー性能が十分でない住宅ストックが多く存在します。こうした住宅について、建替えやリフォームにより質を向上させるとともに、適切に維持保全し、将来世代が受け継ぐことのできるストックとして有効活用していくことは住居取得に係る負担の軽減や地球環境への負荷を低減させる観点から重要です。」 とのことです。 

  議案説明では、今回大きく変わったのは、容積率の変更とか何とかで、今まではほぼ戸建てが対象みたいな設計だったものが、共同住宅も対象にできるように変えた…みたいな話でした。

 前置きが長くなりましたが、傍聴レポ部分は以下です。 

  高橋議員 「これまでの申請と手数料に差があるのはなぜか」

 →「申請で今まで5項目あった確認作業が1項目になった。その流れで、市が残り4つを確認することになり、その分の手数料が増えたため」 

  高橋議員 「国で決まったこととのことだが、手数料について、他市との比較は」 

→「4項目の確認作業の人件費の差が、差額として現れるが、 県で(作業の)時間が定められているので、あまり差はない。 

  ミール議員 「過去5年の実績は」「改正前後の違い」「税制優遇はどのぐらい」「認定された住宅はどのぐらいもつのか」 「公営住宅は認定を受けているのか」 

 →「平均して350件程度、昨年はコロナの影響で少なかった」「改正前は5項目の確認、改正後は1つになったので、残りを市が確認することになった」「固定資産税が3年または5年2分の1に、住宅ローン減税は10年」「30年ほど耐久(メモされてないのでうろ覚え)」「市営住宅は認定されていない」 

  ミール議員 「市営はなぜ認定されてないのか」 

→「長期優良住宅の制度ができる前に建てられているため」 

  原議員 「容積率の設定は国で決めているものなのか」

→「国で決められている」 

  山中議員 「新設によって、新規住宅を増やしたいのか」「税制優遇によって、市の税収は関係があるのか」「長期優良住宅を松戸市は増やしたいのか」 

→「当然市としても安全な住宅は増えてほしい」「長期優良住宅の認定により、市に入る税金は減る」 

 全員賛成でした (討論メモしませんでした、すみません) →その4へ

(5)災害リスクのある地域を開発しないようにする条例についての議案

「近年の頻発化、激甚化する自然災害のリスクの高いエリアの開発規制の見直し」

※配布資料は画像参照


ミール議員「この改正によって、矢切の物流倉庫の計画はどうなるのか」

→「立地基準には適合していない」

↑ミール議員も聞き返してこの答えなのだが、結局できるのかできるのか私にはよく分からなかった。

議員さんのレポでどう書かれているのか期待です。


ーー傍聴を終えて思ったことーー

◆新松戸のけやき通り貫通の件

 新松戸の住民、自治会の感じからしても、40年前に移住してきた勢とかの世代が何かすごく強い。(フロンティア精神…?)

 そして裁判もやってたとは。

 確かに「約束と違うだろ!」感はうなずけるが、われわれ貧困世代(仮)にとっては、裁判起こせるとか、すごいわね…という感じ。

 あと、今って近所の人とのつながりが希薄だから、そんな連携プレーなんてできるんだろうか。

 これから10年後に近所で松戸市の急な開発があって不満があったとしても、果たして裁判を起こすほどの行動が自分にもできるんだろうか、と考えたけど、たぶん連携とかはできないままTwitterで愚痴を吐くぐらいしかできない気がする…

◆長期優良住宅の申請の手数料の件

 完全に事務作業的な議案だと思ったのだが、ミール議員と山中議員の食らいつきがすごかった。

 不動産も市議会も素人な私の個人的な意見ですが、この議案に松戸市の市政観とかはさすがに入る余地がないのでは。

◆災害リスクのある土地の開発規制の件

 矢切の件はマジでどっちなんですか…

◆城所議員がどの議案にも討論できっちり発言してたのが好印象でした。

◆あれっ?関根議員発言なかった…?

以上です。

長文読破ありがとうございました。

                                         (こめ)

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